遠赤外線の効果について

赤外線は可視光線よりはるかに波長が長く0.76~1000μ までの波長の光線をいいますが、0.76~4.0μ までを近赤外線、4.0μ~1000μ までを遠赤外線といいます。

遠赤外線は特殊な金属酸化物(ceramics)を(たとえば溶岩石など)加熱することによって放射されます。近赤外線は分子の振動によって温度上昇を発生させ、熱線作用が強く皮膚表面の温感が強いが、深部への温熱効果は熱伝導だ けで弱くなってしまいます。

一方、遠赤外線は皮膚表面の温感はさほど強くないですが、その共鳴吸収作用によって身体の深部まで浸透(40~50mmまで到達するといわれています)し、さらにそこで活性エネルギーを生じ、熱に変わり加温する作用があります。

カラダの深部に浸透するため血液循環が良くなり冷え性や肩こり・腰痛・膝関節などの痛みを軽減します。また、遠赤外線によって温まった身体からはアポクリン腺から老廃物や毒素、皮脂などを排出するため、毛穴の汚れ・老廃物を排泄するデトックス効果があり、全身美容・健康維持には最適です。

医学的治療の現場においても、遠赤外線療法の局所作用としては、手細血管拡張や血液循環の改善に用いられています。その結果として局所の新陳代謝促進、 細胞機能の賦活作用と自然治癒力の増強、知覚神経の異常興奮の抑制、自律神経の機能調整が期待されています。

効能として神経の鎮痛作用, 筋肉の緊張緩和作用があ り慢性の腫張、腰痛や肩の痛みの改善に効果を発揮するとして、医療現場では用いられております。

(加藤哲也、国立東京第二病院理学診療科「腰痛性疾患に対する遠赤外線照射の効果」を参照)

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