【ジャブの役割】

ジャブの主な役割は、距離を測るのと、牽制です。ジャブあで自分と相手の距離を測ったり、相手の出方を探るときに、まずは手始めにジャブで軽く当てていきます。また、牽制というのは、相手の視界を遮ったり、ステップを邪魔したしたり、パンチで上部に意識をそらせて、ローキックやタックルなどを決める準備に使うわけですね。

また、ジャブの後にストレート、オーバーハンド、あるいは左フック、右フックなどの強いパンチに繋げていったりもします。

それゆえ、ボクシング、キックボクシング、総合格闘技とあらゆる格闘技の中のにおいて一番使用頻度が高いパンチといえます。

ジャブは前手で最短・最速で繰り出すパンチなので、打ちに行っても自分が相手のパンチを被弾するリスクは少なくて済みます。また、あまり重心を前に持って行かないので、タックルを受けにくくもあります。

ジャブは、相手にダメージを当てるというよりも、とにかく素早く当てる事を最大の目的とし、相手のパンチやキック、タックルをもらわずに自分のジャブが一方的に当たるという状況を作り出すことがポイントです。

【ジャブの打ち方】

01 構える

拳は、自分鼻先当たりにおいて、相手に向けて構えましょう。また、足幅は開きすぎているとジャブが上手く伸びていきませんので、脚幅は肩幅ぐらいにしておくのが基本です。

また、拳は決して握ったりせずに、力を抜いて軽く握ってください。場合によっては、平手でかまいません。

02 前後にステップする

最初に、前後に足踏みまたは軽いステップをして体重移動をして、間合いとタイミングを計ります。このとき、前、後、前、後、と前後にステップを踏みましょう。

この時に、上半身は特にリラックスできるように肩を軽く揺らしておくのがポイントです。

03 前へ一歩ステップするのと同時に前手を真っすぐに打つ

ジャブを打つ場合は、前へ一歩(半歩)ステップするのと同時に腕を伸ばし始め、着地と同時または着地よりも早く目標にヒットさせるようにします。前へステプセズ前足だけ一歩出しても良いです。

この時に、しっかり顎を引きながら、右の脇を締めて右手を頬に添えておきます。

顎を引く目的は、ジャブの動作中にパンチを受けても身体がぶれたり、ダメージを抑えるためです。

このとき、利き手はガードをする役割と同時に、身体が横にブレないように体幹を働かせる目的があります。

また、パンチの基本ですがヒットした瞬間、いわゆるインパクトの瞬間のみ、拳を握りしめ、力を込めます。那須川天心のように、手のひらのままスナップを使って打つこともOKです。特にグローブをつけている場合は、これが有効です。

04 前足着地と同時に素早く腕を引く

ジャブはパンチなので、しっかりヒットした瞬間に前手を引くことが大切です。

伸ばしている時間が長いと、相手を押し出すような動作になってしまい、威力も減りますし、反撃をもらいやすくなったり、重心が前に行き過ぎ、バランスを崩してしまうので、すぐに元の姿勢に戻しましょう。

05 元の構えに戻しながら、バックステップして移動をする

相手にジャブを打った後に何をするかは、基本の構えに戻ってから考えましょう。まずは落ち着いて行動する。

また、ジャブが当たった時には、自分のリーチが相手より長くない限り、相手の打撃も当たる間合いである場合があるので、相手の反撃を受ける前に戻りましょう。基本的にはジャブの後はバックステップで元の位置に下がりましょう。

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